「グランド・イリュージョン」〜最後のショーが終わる時、すべてのトリックが暴かれる〜解説感想考察!
面白い、けど少し難しい
結局のところ、何が起きたのか?って頭がはてなマークになりかねない。
ズバリ、この物語の本質は、復讐だ。
父親が死んだ事件に関わった者たちへの復讐劇だった、という結末なのだが、全くそんな薄暗さは感じさせない。
そして復讐の方法が、実にスマート。
マジックを使って、観衆を魅了しつつ悪者に制裁を加えて行く様は、痛快だ。
なんども騙される感覚が好きな人は、病みつきになるだろう。
そして主人公は最後までわからないというおまけ付きだ。
完全にヒーローは、4人のスーパーイリュージョニストチーム“フォーホースメン”。
彼らはラスベガスでショーをしながら遠く離れたパリの銀行から金を奪うなど、毎回ド派手なマジックで観客を驚かせてきた。
彼らに騙されるのは気持ちいいのだ。そして、弱者の味方でもある(方法は犯罪でも)。
疑問点としては、最後彼らがどうなったのか、という点が解消されていないことだ。
アイという組織が登場するが、詳しく語られないまま終わる。
この辺が続編と絡んでくる予感がしているが、どうだろうか。
最後のショーが終わる時、すべてのトリックが暴かれる気持ちよさ、そしてそれまでの疾走感溢れるマジックの数々を見て、彼らの虜になって見ては!
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