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「トゥモロー・ウォー」〜これぞ映画、という壮大なスケール感〜伏線解説感想考察!

 

トゥモロー・ウォー

トゥモロー・ウォー

  • クリス・プラット
Amazon

 

あらすじ

 タイムトラベラー達が緊急のメッセージを届けに2051年からやってきた。その内容は今から30年後の未来、人類はエイリアンとの戦争に敗れるというものだった。人類が生き残る唯一の希望は、今、ここにいる兵士や民間人を未来へ送り込み戦いに参加させること。娘のために世界を救うことを決意したダン・フォレスターは、地球の運命を書き換えるため、優秀な科学者と疎遠になっていた父親と結束し戦いに挑む。

オススメコメント

 これぞ映画、という壮大なスケール感だった。

 人類滅亡の危機×タイムトラベルという大き過ぎるスケールの物語を、しっかりと描いていて引き込まれてしまった。Amazonオリジナル制作だと聞き、ある意味納得した。全世界に広がるAmazonだからこそ、国ではなく世界を単一のものとして描いていたのかもしれない。そして、全世界で戦っているはずだが、描かれたのはアメリカのみであった、別にいいんだけど。

 物語は未来の絶望を見せつつ、始まりはいたって平和。主人公の家族を愛する気持ちが描かれていて、娘がまた可愛いのだ。未来から兵士が来て救援要請したあたりから、物語が一気に進み出す。未来に振り回されて現実がパニックになっては本末転倒だと思っていたが、実際未来の不安とはそのようなものかもしれない。

 強引さを感じたのは、主人公が戦争に参加させられるシーン。あんなに勝手に進めていいの?とこっちが心配になってしまった。いきなりなんの説明もないまま主人公の死亡診断書が出てくるし、すごく理不尽に強制兵士にされるし、この辺は少しついていけなかった。よく考えれば未来からきているから将来もわかるし技術も発達しているから調査やアームバンドもありうる事だという設定なのだろうが、いきなりだと驚きが強かった。

 タイムトラベルもいきなりで、ミスの原因も結局明かされなかった。敗北寸前で技術系も襲われて障害が起きていたのだろうか。この辺りはついて行くのに精一杯だったが、次第に引き込まれていった。誰と戦うのかすらわからずに送られるのは怖いよなー、と見てて思った。作戦も対策もゼロで、相手を聞いても教えたら行きたがらないから言わないというある種実物を見せられるよりも怖い説明をされるなんて、パニックになってもおかしくないはず。実際、多くの人が初陣で命を落としてしまうし、戦争の残酷な場面は都度都度描かれていた。

 命がけで手にした青いハンプルも重要アイテムにならず少し拍子抜けしたが、これは最後の研究成果に役立ったと思うことにした。それ以上に未来で娘と再会した方がインパクトが大きく、娘との再開後は物語が一気に進んだように感じた。現代の時間軸のタイミングで何度も娘が科学で優秀な面を見せつけていた伏線がしっかり回収され、気持ち良い。7年後に死亡する主人公ダンの謎も一部明かされた。でもこの謎、実はミスリードなんですよ。しっかり騙された。最後娘と別れて現代に戻るのですが、そこでてっきり私は未来の娘が話した通りに主人公ダンが家族を捨ててでも未来の娘を救うために毒薬研究とタイムトラベル研究に没頭するのだと思った。でも、全然違いましたね。笑

 現代に戻ってから、未来での戦闘で絆を築いた仲間と、過去の確執を乗り越えた親子で未来のために戦う姿はアツかった。個人的には教師の面を持つダンの教え子が序盤の伏線をしっかり回収して役立ったのは面白かった。ロシアへの密入国の簡単さとあの一面雪景色の中でお目当がすぐに見つかるのは少し都合が良すぎる気もしたが、それもご愛嬌。未来の戦闘シーンではダンの活躍があまり見られた訳じゃないから、アクションパートとして、最後の現代での戦いはよかったと思う。前半にあれだけ酷かった親子の確執という伏線をしっかりと回収し、共闘する姿はいい場面。おじいちゃんの囮を使った遊び心もニクい。しっかりと現代でも仲間がなくなるけども、エピローグはスッキリだ。交通事故の懸念は消えていないけど、何も知らない娘には、何もなかったことにする、というセリフにはジーンときた。

 何を救うか、誰を救えるか、タイムトラベル者は常に難しい課題だと思うが、あれでよかったのではないだろうか。

 スケールが大きく重厚感もあって、見応えもすごくある、いい映画だった。

 

 

トゥモロー・ウォー

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